書くことは娯楽

内省持ち。何時も何か考えてます。会話でなく対話が好き、何時も誰かと対話していたい。内省と対話の結果、自分の中で出来た何かを言語化して残します。プロサラリーマン、プロ営業。バイクとビール好き。

ハマるタイミング

ちょっとしたきっかけがあって、昔大ハマりした趣味にまた力を入れてみようとなった。せっかくなので、道具も新調しようと思い、その道の専門店に行った。離れていた訳でも無いけど、逐一追いかけていた訳でも無いので、今の流行りとか新製品も見れて面白かった。でもなんとなく、今のその趣味との距離感をハッキリ意識もさせられた。

ハマっていた時は、当然の流行を逐一把握していたし、それに乗る時もあれば、自己流を求める時もあった。少なくとも、その世界の王道を含めた流れを知った上で自分は楽しんでいたし、当然新製品なんかも販売前、発表前から知っていた。専門店に来ても、わかっていながらお店の中を歩いていた。昔は確認的な、「はいはい、そうだよな」って感じで棚を見ていたのが、今は「へー、こんな感じか」とか、「こんなの出ているんだ!」という感じ。ハマっていた時と今は違う。俺の中で、その世界はハマっていた当時で止まっているけど、当たり前ながらその世界は世界で動いている。それを少し寂しくも思った。

 

同時に、あの時この世界にハマれてよかったとも思った。今初めて出会ったとしてもハマれていない気がするし、少なくともあの当時ほど、熱く奥深くハマらなかったはず。ハマったから知った世界もあったし、喜びもあった。やるだけやった自己満足感もあれば、他人と比べた優劣からの葛藤や高揚もあった。それはその世界にハマれたからこそ得られた部類のそれであって、他の趣味では得ることが出来ない。どんな世界でも、自己満足や他者比較からの感情の揺れはあるだろうけど、中身はそのハマった世界によって違う気がする。あの時ハマれたからこそ、得られた価値観。それで今の自分がある。

何かのきっかけで違う世界に興味を持ち、そこにハマって、また今とは違う価値観をえられていたかもしれない。その分、現実の自分が若い時にハマった世界には飛び込めなかっただろうし、今持っている価値観も得られない。どんな世界なら、どんな価値観を得られたか興味もあるけど、ただのIFの話以上にはならないだろうし、それを残念がる必要もないか。

 

何かの趣味でも物事でも、ある世界にハマる=自分の時間と意志力をかけるのは、それにふさわしいタイミングというのがあるように思う。若い時だからこそやれる世界があって、そこで得られる喜びと価値観がある。勿論逆もあって、若い時には全然興味が無かったけど、大人になったからこそハマる世界、そしてだからこそ得られることもある。

人によって興味を持つ世界は違うし、その興味を持つ時期も違う。ただ、どんな世界であれ、どんな時期であれ、飛び込もう、ハマろうと思ったら、今そのタイミングが一番飛び込むべき、ハマるべきタイミングなのだと思う。思ったときにやる。多分それがその道で何かを得る、一番向いているタイミングなんだと思う。

使える時間とか、お金とかも大事だけど、一番大事なのは、その巡り会わせと自分がやりたいと思ったタイミング。だからやりたいと思った気持ちを抑えるのはやめた方がいい。もっと時間が出来てからとか、もっとお金に余裕が出来てからとか、そういうのはやめた方がいい。その辺は何とかなる、そんな事より、今すぐ全力でやるべき。得られる喜びや高揚は、そのタイミングの時とそうじゃない時で大きく大きく違う。

 

あの時あの世界にハマって良かった。あのタイミングだったから、飽きるほど突き詰めてみることが出来た。今はあの頃と同じような熱さは無いけど、余熱みたいなのは残ってる。あれだけハマれたから余熱があった。今はその余熱で充分。またあの世界を楽しませてもらおうと思う。