書くことは娯楽

内省持ち。何時も何か考えてます。会話でなく対話が好き、何時も誰かと対話していたい。内省と対話の結果、自分の中で出来た何かを言語化して残します。プロサラリーマン、プロ営業。バイクとビール好き。

元上司との想い出と現在進行形の話

以前働いていた会社の上司と、その時の先輩経由で繋がっている。直接繋がれば、話せばいいのにと周りからも言われるし、元上司も「連絡してこい」と言ってくれているのだけれど出来ない。後ろ足で砂をかけるように逃げた結果の転職で、あの時、散々世話になったのに、一方的に恨む事しかできなかった。未だにその時のことについて、自分の中でどう落とし前を付けたら良いのかわからず、やっぱり直接連絡は取れない。気にしていないし、連絡をするよう伝えろと言ってくれているとも聞いているけれど、やっぱり出来ない。此方の気持ちを汲んで、向こうから連絡をしてこない優しさもわかっている。だからこそやっぱり出来ない。

 

俺の転職後も、上司は順調に出世を重ねていったけれど、会社の将来性に不安を感じ、結構な好条件で全く違う業界に転職したとも聞いていた。違う業界になったからこそ、今度こそ連絡が出来るかもと機会を伺っていたら、1年も経たずにそこを辞めて、また此方の業界に戻って来たらしい。向こうから言うなら別だけど、此方から何があったかなんて先輩も聞けないというし、当然聞くべきでもない。

先日先輩が呑んだ際、「今は此処で世話になっている」と出してきた名刺を見せてもらって驚いた。随分昔だけど、俺も受けた会社だった。小さい会社で、同じ業界とは言っても、前の会社から直接的な繋がりもないので、俺も元上司もそこに辿り着いたのは偶然なんだと思う。色々あって俺は今の会社に入り、元上司はそこにいる。縁は繋がっていると感じたし、この時「かすった」とも思えて、少し嬉しかった。名刺に書いてある肩書は、上司のキャリアや実力からは相応しくないと思えるものでもあったけど。

繋がっている先輩には、「元上司や先輩達と働いていた8年間が、間違いなく人生の中で3本の指の中に入る、青春と言える時代でした」と常々言っているのだけれど、元上司と呑んだ時に、お前と全く同じことを言っていたと教えてくれた。上司部下とは言え、同じ場で同じ目標に向けて汗をかいていた事を、同じ言葉で表現してくれたことはとても嬉しかった。

 

後ろ足で砂をかけて辞めたことを、15年経った今でもずっと後悔し続けているし、多分完全に昇華させることはできない。一生忘れないと思う。でも今こそ、此方から連絡する時なのかもしれない。

一生忘れられないその想い出の暗い部分が、少しは軽くなるのかもしれない。