書くことは娯楽

内省持ち。何時も何か考えてます。会話でなく対話が好き、何時も誰かと対話していたい。内省と対話の結果、自分の中で出来た何かを言語化して残します。プロサラリーマン、プロ営業。バイクとビール好き。

ブックオフ京都三条駅ビル店

買いたい本がある訳じゃないし、何か別の欲しい物がある訳でもないけど、電車で京都市内に行った時、特に三条やその近くに行った時には、「ブックオフ京都三条駅ビル店」に立ち寄る。年2,3回寄るけど、場所も佇まいも、初めて行った25年前から殆ど変わっていない。商品別のコーナーの配置も、ほぼ変わらずそのまま。実店舗形態は最近厳しいんじゃないかと思うけど、この店が残っているとホッとする。

 

初めてこの店に行ったのは、新卒で京都市内にあった会社に勤め始めた頃。嫌で嫌で仕方が無い、飛び込み営業を朝から晩までさせられ、公園で時間を潰し、会社に戻ってからも数字を詰められ、上司先輩が帰るまで帰りづらい環境はかなりキツかった。

会社からの帰宅途中、21時を回ってから行く、ブックオフ京都三条駅ビル店には随分救われた。この店を出ることは、また朝が来て仕事に行かなけばならないことであり、それを意識すると中々出れず、23時以降、閉店時間まで過ごすことも多かった。最終的には病んで退職という事になったけど、その間、この店に寄る事は、数少ない癒しの時間でもあった。退職するまでの約6年間、平日はほぼ毎日顔を出していた。

 

あの時代を積極的に懐かしがるのも違うし、否定するのもまた違う。甘かった自分を鍛え、違う価値観も知る事になった、あの当時の会社や社会人経験を悪かったとも思ってない。

ただそう思えるのも、ブックオフ京都三条駅ビル店での時間があったからかもしれない。6年間、ギリギリ耐えることが出来、あの期間は期間で何かを掴んだと思えるの、あの店のあの時間があったから。

 

今、ブックオフ京都三条駅ビル店に立ち寄ると、20年以上前の自分が降りてくるような感覚になる。店に行く度に、あの時の、暗く悶々と苦しい日々を過ごしていた俺に、ガキだった学生から、社会人・大人になるのは何て辛い事なんだろうと、絶望していたあの時の俺に、人生何とかなるよと言ってあげたくなる。色々あって今に至り、まあまあ楽しい人生を歩めているよと言ってあげたくなる。

今は今で、あの時から今に至る、自己の継続性と成長を確認させてもらえている。自分は変われるし、人生はかわる事を確認させてもらえてもいる。凱旋と言うとオーバーかもしれないけど、今この店に立ち寄ることはそれに近い。

 

前を向いて頑張るのをやめてしまったら、この店に寄れない。変わらずこの店に立ち寄れるよう、近くに来たからと顔を出せるよう、そして凱旋できるよう、あの頃と同じように進み続けていきたい。

 

今も昔も、ブックオフ京都三条駅ビル店から勇気をもらえている。

本当にありがとうございます。