書くことは娯楽

内省持ち。何時も何か考えてます。会話でなく対話が好き、何時も誰かと対話していたい。内省と対話の結果、自分の中で出来た何かを言語化して残します。プロサラリーマン、プロ営業。バイクとビール好き。

ゴルフ用品店にて

ウチの親父が先日80歳の誕生日を迎えた。80歳。数年前、膀胱がんで手術をしたのと、家系的に循環器系(心臓)が少し弱いのが心配ではあるけれど、今の所とても元気で、ピンピンしている。誕生日当日、祝いの言葉と、毎年渡している贈り物に対して、今年はストレートにリクエストを聞いてみたら、「ゴルフボールが欲しい」との事。去年もボールだったのにと思いつつ、去年とは違う、具体的な品名迄指定してきたので、照れ隠しや投げやりで言った訳でもなさそう。じゃあそれでという事で、買いに行った。

年に一度だけ、親父の誕生日前後にだけ、ドアを潜るゴルフ用品店。ゴルフに興味が無い俺からしたら、これほど心がときめかない店も無い。同じことを毎年思いながら店内に入り、直ぐにお望みのボールを見つけた。ただそれだけなのも味気なく、近くにあったグローブも合わせて買う事にした。色々見て、そこに並んでいる値段のヒラルキーと、商品の見た目で、これで良いかというものを手にする。ただみんな「左手用」しかなく、同じ商品の「右手用」を探すけどない。サイズ違いでも無いし、他の商品もほぼ「左手用」ばかり。「右手用」のグローブも無い事はないけど、「左手用」と比べ、極端に数が少なかった。なんか変だなと思いつつ、店員さんに「これと同じ奴の、右手用『も』欲しいんですが」と聞いたら、一瞬間を置いて、「左利きの方ですか?」と。「父に贈るのですが、父は右利きです」と答えたら、聞いておいて良かったという顔をしながら、「ゴルフのグローブは片方だけなんです 聞き手と反対側にだけに付けます」と言われて、驚いた。グローブだから、両手に付けるものだと思って、疑ってなかった。ゴルフやる人には常識中の常識、やらない人でも知っている人は多いのかもしれないけど、俺は知らなかった。大昔、無理やり会社で、1回だけゴルフをやらされたけど、あの時は素手でやったんだろうか。

無事、ボールとグローブをレジに持って行き、ちゃんとラッピングもしてもらい、誕生日プレゼントの買い物は無事完了。でもなんか気持ちが晴れないというか。親父があれだけ好きなゴルフに、全く興味が無いという事をあらためて思い知らされたというか。

 

親父と俺の趣味で被っている物なんて一つもない。ゴルフもだし、もう一つの趣味の囲碁も、ルールすら知らない。どちらも全く興味が無い。一般的な親子の関係ではあるけれど、そういう、親子で同じ趣味を嗜んだり、酒を酌み交わすような付き合いをしてこなかった。

同じように、息子も俺とは趣味趣向が合わない。俺が興味のある事に息子は興味が無いし、息子が面白がるものに、俺は面白さを感じられない。俺はバイクが好きだけど、息子は見向きもしない。息子はサッカーが好きで、同じぐらい好きなカードゲームの面白さが、俺には全然わからない。

息子と同じ趣味趣向、興味を持つ対象が違う事を少し寂しく思っているけど、親父もそんな事を思っていたのかもしれないと思った。

 

誕生日おめでとうございます。

毎週月曜、朝早くに出かけられるゴルフに付き合うのは無理そうですが、心がときめかないゴルフ用品店に行くのは慣れました。

来年、また行く事になるのを、楽しみにしています。