書くことは娯楽

内省持ち。何時も何か考えてます。会話でなく対話が好き、何時も誰かと対話していたい。内省と対話の結果、自分の中で出来た何かを言語化して残します。プロサラリーマン、プロ営業。バイクとビール好き。

私見、セールスについて

私見で。

 

提案も含めて、製品の良さを誰かに伝えるのがセールスの仕事。自分で目の前の誰かをお客様に変えるために、製品の良さを響くような言葉に「翻訳」して伝えるのが仕事。なのでその製品がわかりやすく、完璧であればあるほど、セールスの存在価値が薄まる。製品が完璧であればセールスなんていらない。

よくセールス同士で、「うちの製品のあれがダメ、あのサービスはこれがダメ」と愚痴を言うが、そもそも製品やサービスが完璧で、欠けているものがなければ俺たちはいらない。そのダメなところをカバーする、それ以上の良いところを見つけ出し、お客様毎に刺さるよう伝えるために俺たちは雇われている。そしてそこがセールスの面白いところであり、腕の見せ所。寧ろダメに対して感謝しなければならない。良い製品作ってくれとお願いはするけど、良すぎて完璧なものを作られてもそれはそれで困る。製品のダメなところがあるから、俺たちの存在意義がある。

セールス云々の前の話、人としての話でもあるけど、セールスは客に嘘を付くわけにはいかない。製品の事で嘘を付くセールスを、セールスとは言わない。そういう輩は詐欺師という。ダメなところをダメと言わないのは、ただのダメなセールス。ダメなところを伝えるも、オブラートに包み、一見ダメと見せないのは並みのセールス。

対して、凄いセールスはもうダメなところを盛る位ダメと伝える。なんなら競合の方がよりいいですよとまで言う。同時に、「でもそうなら、なぜ私がそもそもあなたに、こんな事を言っているのか、そして言えるのか分かりますよね?」と、ちゃんと裏も読ませる。ダメ以上の良いところが本当に良いところだとの裏打ちを与えるし、そういう「正直イメージ」を意識して頂くことが、言葉に重みを持たせる。それがセールスの言葉の力を1.5倍にする。ダメも良いも1.5倍。インパクトが強く、お客様はそういうセールスの言葉に耳を傾けるし、そういうセールスから製品を買う。例えベストの選択では無くても、損をしないのであれば、1番のベストでなくとも選んでくれる。

 

俺たちはそういう世界で戦ってんだこの野郎と。

 

そんなカッコいい事をアルコールの力を借りて吐露した後、技術屋の人に「それでも完璧な製品作ってください、お願いします」と、心からお願いをした。

だって楽して売りたいもん。