書くことは娯楽

内省持ち。何時も何か考えてます。会話でなく対話が好き、何時も誰かと対話していたい。内省と対話の結果、自分の中で出来た何かを言語化して残します。プロサラリーマン、プロ営業。バイクとビール好き。

若手女優の涙

ある新進気鋭の若手女優さんが、自ら主演してる映画のファンイベントで、ファンが投稿してきた青春時代に仲間と撮った沢山の写真を見て「中学生時代の写真なんて1枚もない、もっと青春をしておけばよかった」と、涙を流しながらインタビューに応えていた。

 

わかるわという感じ。

 

さりげなく女優さんと自分を並べてますけど、わかるわと。

仮に俺があの場に居て、女優さんのように仲間と撮った青春時代の写真を見せつけられたら、泣かないにしても正視に堪えなかったと思う。

 

中学時代にあまりいい想い出が無い。中2ではいじめにもあっていたし、友達もほぼいなかった。友人とまみれた青春時代というのは全くなかった。

 

そのころの考えとか価値観が、今の自分の性格や行動に大きな影響を与えているという事もあって、そういう仲間と写真を撮るような中学時代であったなら、またちょっと違った人生歩んでるんだろうかと、今でもたまに思う。そしてそれを想い出す時、そんな中学生時代を送れなかったことをとても恥ずかしく感じるし、みじめにも感じている。

 

若手女優さんが、俺と同じ境遇だったとは思わないけど、涙を流した気持ちは分かる。

 

その写真に感動したわけじゃない。

 

なんかすごく大きいものを取り逃したというか、多少なりともみんな持ってると思われる、今後生きていくにあたって、自分を彩り、成長させる原動力となるような大切な思い出が、自分にはぽっかり抜けてるような焦燥感というか絶望感というか、多分そんなんじゃないのかなと思う。

人が羨むような容姿で、誰からも好かれそうな人でも、そんなんだったのかなと思うと、なんか切なくなる。

 

思い出したくもない中学時代だけど、あの時はあの時で必死で生きたし、何も後悔はしていない。

色々あるけど、俺の土台を作ったのも中学時代なので、あんまり卑下もしたくない。

そしてみんなが多少なりとも持ってる想い出がなくても、なんとかなってる。

 

若手女優さんには、写真を1枚も撮らなかった、撮れなかった人生だからこその幸せと成功が必ずありますよと、何かの間違いで対等にしゃべれる機会があれば伝えたい。

唯一その若手女優さんより勝っているのは年齢だけだけど、その今まで生きてきた年齢が自信を持ってそう言い切れる。

 

暗い青春でもいいじゃない、想い出なくてもいいじゃない。後で巻き返せばいいの。