書くことは娯楽

内省持ち。何時も何か考えてます。会話でなく対話が好き、何時も誰かと対話していたい。内省と対話の結果、自分の中で出来た何かを言語化して残します。プロサラリーマン、プロ営業。バイクとビール好き。

ジャンプと漫画と退化した俺について

年に2,3回「ジャンプ読んでないな~」って思いを馳せる時がある。ジャンプどころか漫画雑誌自体、もう何十年も読んでない。当時ジャンプって確か170円ぐらい。200円しなかった。200円しないのに、あれだけワクワクさせてくれたのも凄い。

学校の話題の中心には、何時もジャンプの連載漫画があったし、ドリフとひょうきん族とジャンプが、学校での話題の8割ぐらいを占めていた。そんな皆の心鷲掴みのポジションを持ったものが、たった170円。子供の小遣いからの170円だから、今の価値観の170円とは違うけど、それを考えても安すぎる。あの興奮と楽しさをくれるなら、今なら1冊5千円ぐらい払っても惜しくない。

 

漫画って今でも面白いんだと思うけど、読まなくなった。正確には読めなくなった。同世代でも、ちゃんと大人の趣味として、漫画を楽しんでいる人が結構いる。頭も柔らかく、接していて楽しい人が多いイメージ。漫画を今でも嗜める人は、知的な人の方が多いように思う。漫画を楽しめない今の俺は、随分損してるように思う。

そんな事を話すと「面白い漫画を読んでないだけだよ」って言われる。是非読んでと、お薦めも教えてもらえる。多分そうなんだと思う。でもそうだとしても、手に取ってページをめくろうとする意欲すら沸かないから、どうしようもない。漫画の魅力の大きな部分を占める絵が、今の自分には刺激が強すぎる。好きなように自分で想像できる、文字で書かれた本の方が楽に思える。子供の頃と反対なのが、自分でもおかしい。子供時代、「漫画なんて読まずに本を読め」と怒られまくったけど、本当にそうなってしまった。お父様お母様に、今度は逆に、「本など読まずに、漫画を読め」と怒られないといけないのか。

漫画にワクワクしたあの気持ちを、もう一度味わいたい。ジャンプを手に取った時のずっしり感に満足し、あの色付きのロール紙とインクで、手を黒く汚したい。捨てずに取っておいて、宝物のようにうず高く積み上げたい。気が付いたら親に捨てられて、泣きながら怒りたい。

 

漫画を楽しめなくなった。この意味で俺は凄く老いてしまったように思う。ちょっと悲しい。