自分の価値観、嗜好って、変らないように思えて変わっていってる。
年を取り、肉体的にも精神的にも、時間が経つにつれて、確実にあらゆる事に関する価値観や嗜好は、少しづつ変化していってる。ただ、その変わっていってる量や質が、態度や行動、言葉に反映されるレベルで変化したかどうかは別。だから表向き、そんなに簡単には変わらないだけ。
怖いのは、その変わっていっている事に自分自身が気が付かない事。
常に変わっていってるという事を、無自覚でいる事。
変化が積み重なっていって、ある日突然、今迄のような、自分にとっては当たり前な態度や行動や発言に、急に違和感を感じる。「なんで?」と内省し、後で心の中をほじくり返していくと、その変化が積み重ねられた結果、自分の外に出す態度や行動が、今迄とは違うレベルで変わってる事に気が付く。
自分自身の価値観と嗜好なのに、当の本人が完全に把握できていないって怖い。自分はおかしいのかなとも、たまに思う。でも毎回毎回、都度都度考えて、その小さい変化をしている事に対して把握しろなんて無理。そして無意味だとも思う。
自分を俯瞰して、毎日毎日価値観や嗜好が少しづつ変化している事を頭に入れておきたい。
自分の価値感、嗜好を、完全には理解できていないという事を自覚していたい。
この二つを意識したら、生きるのがちょっと楽になると思う。