書くことは娯楽

内省持ち。何時も何か考えてます。会話でなく対話が好き、何時も誰かと対話していたい。内省と対話の結果、自分の中で出来た何かを言語化して残します。プロサラリーマン、プロ営業。バイクとビール好き。

狙って1位を獲る

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物事を成す時にあまり1位とか1番と言うのを意識しない。ただ自分のベストを尽くしたいという達成欲は旺盛で、回りとの闘いより、自分との闘いで過ごしてきた結果、1位になったこともあったし、それなりの評価も受けてきた。

 

1位になる、それ自体が目的になってしまうと大きな成長は無いのかなと思うし、それが叶わなかったときの虚しさと悔しさと言えばハンパでは無く、意識して目指した事はなかった。自分のベストを尽くすという考え方はとても気に入っているし、今後変えるつもりも無い。

 

でも今年はどうしても1位にならないといけない事情があって、夏の終わりぐらいから決意して、ずっと一人で努力をしていた。きっかけは夏頃に転職を失敗したことから。それも1回落ちて、お情けでもう一回チャンスをもらっても駄目だった。畑が全く違い、やる内容もまるで違う業種なれど、憧れの会社だったので、それなりに努力したけどダメだった。今までの実績も自信があったのに、それら積み重ねてきたものが全部否定された気がした。

 

負けた。ボロボロと言えばオーバーだけど、その頃は自分なりにかなり凹んで荒れた。一通り凹み尽きたその結果、その無くした自信を取り返すのが、意識していなかった「狙って1位を獲る」という事に落ち着いた。と言うか、それを成すぐらいしか、この「負け」の解決方法がわからなかった。

 

また、2015年に億越えの売り上げを競う中、年度の最終日の夕方に100万弱の差で逆転されて負けた事がある。その時は自分もベストを尽くしたので、そんなに悔しいという思いは無かったけど、なんか自分で自分に腑に落ちないところがあったのも事実で、その理由もわかるのかもと思ったのもあった。

 

先に今年を振り返ってみても、顧客に対する活動の質を変えたとか、かける時間を変えたとかは無いんだけど、狙って1位を獲ると決めてから、社内に対する目と意識が明らかに変わった。

 

9月ぐらいまで成績はボチボチながら、大体ライバル的な人が2人程自分の売り上げを追いかけてきていて、それなりに秋の頃は気が抜けない時期だった。秋を過ぎて冬に入ったころ、ライバルのうちの一人が付いてこれ無くなり脱落で、以後一対一の戦いに。お互い何も関心がない顔をしているけど、コッチも向こうもやる気十分なのは言わなくてもわかっていて、普段は仲が良いけど、このぐらいからお互い連絡が無くなってしまう。

 

また俺が所属している西、ライバルの東で部署がわかれており、その上同士もやり合っており、結果的に西東の代理戦争のような感じに。箝口令が自然と引かれた感じになって、お互いの情報なんか入ってこず淡々と月日は進む。

 

この頃から緊張感と集中度は常にMAXで、1日終えて売り上げを確認する時は目が血走ってたと思う。常に俺が有利で進めていたけど、2015年のトラウマから、油断なんて全く出来ない。今回ライバルになった彼とは普段は本当に仲が良いのに、疑心暗鬼にもなるしお互い消耗していたと思う。

 

冬に入ってからは、なんだかんだ運も味方してくれ、普段ならあり得ない大型案件が凄い勢いで決まっていった。流石にこれは決まったと思いつつも、やっぱり2015年の悪夢を思い出して、直ぐに気持ちを引き締める。毎日毎日「今年はイケるのでは」と油断しそうになるのをどうにか必死でとどめていた。

 

そうこうしているうちに、年度内最終締め日の12月26日が近づく。在庫が出荷されて初めて売り上げ、でもその金額をどう売り上げるのか。この辺は心理戦にもなり、戦略的にどう動くのがベストなのか凄く悩む。一気に全て上げるのか?、はたまた分割して上げるのか?、上げる日は何時がベストなのか?先に全部出したら、ひょっとしたら向こうも隠し玉を出してきて、最後に上回ってくるかもしれない。分割で行くにも、相手を少し上回る金額で上げ続けたら、いらぬ闘争心を掻き立てて面倒な事になるかもしれない。等々、色々あって本当に毎日悩んだ。

 

西のTOPは勝手にもう勝ったもんだと思い込んでて、気楽な事を言ってきたりするけど、緊張の糸を絶対に切らさず。

 

一番孤独で誰も信じなかったのはこの頃。この賞レースに関してはとにかく誰にも口を挟ませないよう、自分で全て決め、売り上げに関しても全て自分で決める事を強く決意。

 

結局決めた戦略は、最終日に一気に全て売り上げ引き離すという事で、最終日の2日前から意図的に売り上げを停めるという作戦。向こうにはもう弾切れと思わせつつ、最終的に一気にまくる作戦。最終日まで気が抜けなかったけど、どう転んでも一番悔いが無い作戦はこれしかなかった。

 

結局そのやり方で西のTOPにも了承頂いていたものの、最終日前日に営業部TOPから、「十分売り上げが上がったから、残り溜め込んで半分は来年に回せ。」と言われて、頭が真っ白に。いやいや、それでもし賞レースで負けたらどうすんの?という事で、すさまじい剣幕で抗議して、ようやく万が一負けそうな流れになったら、全て躊躇なく売り上げるという許可を頂き最終日を待つ。

 

迎えた最終日は朝から気が気でなかった。やっぱり向こうも隠し玉があったけど、コッチも想定している範疇にあって、その倍返し位の数字を入れ、一気に引き離し、総合1位を獲って終了。

 

営業部長に来年に回せと言われた数字はそっくり手を付けずそのまま来年度に回すことに。拘った総合1位だけど、同時に他に設定されていた部門も全て俺が1位を獲った。何回も何回も最終データを確認して、総合含め全て1位を確認。一気に力が抜けて、嬉しいのかそうじゃないのか、暫くよく分かんない状態だったのも本当のところ。でも、営業部長も、西のTOPも、西の仲間も、最後競いあったライバルからも「おめでとう」の連絡をもらって、終わったことを確認できた。

 

メンターな方に先ずは報告して、その後、特に今年世話になった人何人かに直接伝えてようやく望んだ通りになったのだと、実感が湧いた感じ。

 

望んでいた自信は取り戻せたけど、念願の「1位を狙って獲って」みて、やっぱり俺にはこのやり方は向いてないなとも思う。今まで通り、ベストを尽くした結果が1位だったの方が自分の精神衛生的にも成長戦略的にもいいと思う。

 

これをアップして1時間後には年度が替わり、また2018年の賞レースが始まるけど、昔の時のような虚しさは無く、また楽しく頑張ろうと思えてるんだから、成長出来てる証だと思いたい。

 

因みに、最後の鞭は足の骨折ってからなので、油断するな、最後まで気を抜くなと、足の骨折ってくれたのは神様なのかもしれない。
でも神様、折角の正月休み、バイクに乗れないのは困ります。

それでも運に恵まれ感謝しています。

神様、メンターの方、皆様、ありがとうございました。